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期待の野球女子!盛岡誠桜高校!

  • 執筆者の写真: hannokizawa yuto
    hannokizawa yuto
  • 2023年8月8日
  • 読了時間: 5分

更新日:2023年8月15日

#盛岡誠桜高校 女子野球部の躍進



盛岡誠桜高校 女子野球部概要

創部3年目
監督 / 黒澤 誠(就任3年目)
部員数 / 3年(3名) 2年(8名) 1年(3名)


県内2校目の女子野球部。黒澤監督の指導と、彼女達の現在


大会3日前、取材当日はあいにくの天候。盛岡誠桜女子野球部は、岩手県八幡平市にある室内練習場での練習となっていた。しかし、室内でも部員達の元気の良さは変わらない。そんな生徒達を指導する黒澤監督に、盛岡誠桜女子野球部の創部から現在までの変化を伺った。


ーまずは、盛岡誠桜女子野球部の練習について教えてください

黒澤:平日の練習としては学校の授業が終わってから、バスで20分くらいかけてグラウンドに移動します。そこから練習が早くて16時半、遅くて17時から始まります。



黒澤:寮の生徒たちには夕食の時間が決まっていますので、当初は2時間くらいの練習しかできなかったですね。今ではもう少し長く練習できるようになりましたが、グラウンド整備もあるので、3時間練習できるかどうかという感じですね。


盛岡誠桜女子野球部を指揮する黒澤誠監督
黒澤監督

ー土日の練習はいかがですか

黒澤:土日は1日練習なのですが、人数が全然足りていないですね。毎月の体調の変化もありますし。一日中練習というのは難しいですね。


土日練習に関しては、中学生のシニアチームと合同練習をして、大人数でやるようにしています。皆目一杯頑張るので、午前中からやろうものなら潰れるまで練習してしまいます。走れって言ったらとにかく走りますし、徹底的に練習するので。



イチから教える高校野球



ー普段はどう言った練習をされているのですか?

黒澤:本当に基本的なところを教えています。ソフトボールや小学校時代に軟式野球をやっていた子もいますが、中には、野球をやっていなかった子もいます。極端にいうと、走る格好から教えていかないといけないですね。走り方すらわからないということもありますし、体力もつけていかないといけないです。


経験者でも、チームの人数が揃っていなかったため、合同チームでの練習をしてきたという子もいます。それもあって「1日練習をしたことがない、走塁練習をしたことがない」というような子達が多くいます。


ボールがきた瞬間逃げるとか、そういう子供たちもいますので。本当に小学生の低学年の、これから野球を始めるんだと言った子に教えるように、基本練習からしていく必要がありますね。



盛岡誠桜女子野球部員にバッティングの指導をする黒澤誠監督
打撃指導をする黒澤監督




ー3年間という期間で、1からチーム作りをするのは大変でしたよね?

黒澤:僕からすると、人数がなんとか揃って、大会に出場できることが奇跡だと思うくらいです。最初の頃なんて全部コールド負けですからね。


黒澤:創部当初は、人数がいないので全然試合ができなかったです。2年目でやっと今の2年生が7、8人入ってきて試合ができるようになりました。その頃には、東北6県でリーグ戦ができるようになっていましたので、どのチームとも戦えたのですが、全部のチームと戦って、コールド負けばかりでした。


ー創部から2〜3年は人数的にも厳しいものがありますよね

黒澤:去年はリーグで最下位でしたし。今回のリーグ戦は最下位を脱出して、下から2番目でした。指導者の方々も、どのチームの子供達も一生懸命ですから、そう簡単には勝てないですね。



野球の難しさ、そして厳しさを創部当初から痛感した盛岡誠桜女子野球部。そんな彼女達は現在どのような気持ちで練習に励んでいるのか。黒澤監督も、彼女達に合わせた指導を心がけているようだった。

「楽しく野球をしたい」足掛け三年、現在の方向性


黒澤:正直なところ、子供達に聞いたら、「楽しく野球をやりたい」という感じですね。強豪校には入れないし、入ったとしてもレギュラーにもなれない。だったら、新たにできた誠桜高校に行けば試合に出られるかな、楽しくできるかなという。そういう子達が多くいます。


それを「勝とう!」なんて言ってしまうと、今度は温度差が生まれてしまいますので。勝ちたいという気持ちと、楽しくやりたいという気持ちとの温度差、これを埋めるのが難しいですね。野球のことより、メンタル面や子供達の考えとのすり合わせをしたり、ベクトルを合わせるのだけでも相当疲れるっていう経験をした、足掛け3年ですね。



黒澤:なので、楽しみながら勝てたらいいよねという感じですね。技術がどうこうというより、とにかく基礎練習です。まずは試合にしなければいけないです。


例えばスコアが4−3なんていう試合が出来れば。エラー数が2桁にならなければ。1イニング3人で終わることが出来ればとか。そういうことの方が大切で、勝っても負けてもそんな試合ができたらいいですね。


そして現状として、それが出来てきているので。この子達は凄く頑張ってるなと思います。



「桜梅桃李」3人の創部メンバーの集大成


「楽しく野球をやりたい」そういった気持ちを持ちながらも着実に実力をつけている盛岡誠桜女子野球部。部の創設メンバーである3年生は、最後の夏を迎えようとしている。彼女達に対する思いについて、黒澤監督は語った。

黒澤:3人には、なんとかそれぞれの花をさかせてほしいなと思っています。人と比べるのではなく、自分の花をさかせてほしいなということで。「桜梅桃李」というスローガンを持ち上げたというところですね。



盛岡誠桜女子野球部、創部メンバーの3年生
3年生と黒澤監督




ー3年生の表情も学年を追うごとに変わっているのではないですか?

黒澤:やっぱり子供達は、勝つと全然違いますよね。公式戦初勝利の時に、生徒達は大泣きしていました。


私も歳を取ってきましたね。今言ってる最中思い出して涙が出てくるくらいです。歳とりたくないと思う反面、歳を取ってきて、こうやってグッと熱くなれるのはいいことなのかもしれないですね。



基礎練習、そして方向性を決めることから始まった盛岡誠桜女子野球部。全員がフレッシュな気持ちで野球に向き合い、「桜梅桃李」のスローガンの元、それぞれの色を出している。そんな彼女達の強さの秘訣、そして黒澤監督が感じた指導の難しさとは何か。

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